競馬初心者が覚えておきたい血統用語4選

どうも競馬大学のみなみです。

競馬の玄人と話をすると、必ずと言ってもいいほど現役競走馬の親の時代にたどり着きます。

「99年の有馬は凄かった」とか「ディープとオルフェってどっちが強いのだろう」など。競馬の楽しさはこのように、過去の名馬を思い出しながら語るという一面もあります。

そんな会話の中で出てくるのが、いわゆる血統用語です。

 

競馬には「ロマン派」と「馬券派」という二種類のファンがいて、同じ競馬ファンでも会話の上では相容れない関係にあるように思います。

馬券派が「昨日のレースで5番が来ればデカかったのに!」と言えば、「番号で言われてもわからんわ!」とロマン派が言い返すというヤリトリは競馬あるあるのひとつではないでしょうか。

 

しかしこの二種類のファンにも共通の認識があります。

 

それが血統なのです。

 

競馬をする上で、購入馬券の決定材料として競走馬の血統背景を知ることは基本中の基本です。

競馬とは別名ブラッド・スポーツと呼ばれています。それほどにも血統とは重要なのです。

ここでは競馬初心者にもわかる血統用語を4つ紹介していきたいと思います!

競馬初心者必見!血統用語①インブリード(クロス)

最もよく聞く血統用語のひとつではないでしょうか?インブリードとは近親配合のことです。

クロスと表記されることもあります。

目的としては実績ある名血をより濃くすることにより、その馬の遺伝能力を強めてより強いハイブリッド馬を生産することにあります。

 

1996年のダービー馬フサイチコンコルドの血統表を使って解説していきます。

 

五代血統表の中に、歴史的名馬が揃う超良血馬です。

キャリア3戦目で制した日本ダービー。ゴール前でダンスインザダークを差し切ったシーンは忘れられませんね。

 

この馬の血統背景を説明しますと、ニジンスキー系でノーザンダンサー33というかなりの近親配合です。

最近でも34ぐらいのインブリードはよく見ますが、33ともなればある意味ギャンブルのような配合とも言えます。

人間と一緒で近親配合によって健康面などの弊害が生まれる可能性が高いからです。

 

実際フサイチコンコルドも虚弱体質で、輸送に弱い逆体温という症状に悩まされダービー出走すら危ぶまれました。

しかしノーザンダンサーの爆発的な遺伝子こそが「音速の末脚」と称されたあのダービー制覇へとつながったことは否定できません。

 

サラブレッドの血を活性化させるインブリードですが、馬の健康を考えるとあまりきつい近親配合は避けるべきだと思います。

競馬初心者必見!血統用語②アウトブリード

こちらは逆に五代血統にまったく共通の馬がいない配合の事をいいます。

現在の生産界はサンデーサイレンス系の飽和により、同系種の種牡馬が良い牝馬を取り合う状況となっています。

血の閉塞を防ぐため異系配合が必要となるのです。

 

2005年のクラシック3冠馬ディープインパクトの血統表を見てみましょう。

父サンデーサイレンスはロイヤルチャージャー系の流れをくみながら、奇跡的に母のウインドインハーヘアがもつノーザンダンサー系の血と交わらずに誕生した完全な異系配合です。

 

これはサンデーサイレンスがノーザンダンサーの血を持たなかったからこそ、日本で成功したとも取れます。

 

サンデーサイレンスが日本にやってきた時代は、ノーザンダンサーの直子であるノーザンテーストが日本の種牡馬の頂点に君臨していました。

ノーザンテーストの作った畑に、サンデーサイレンスが種を蒔いた結果が系譜の確立へとつながったと言えるでしょう。

競馬初心者必見!血統用語③ニックス

血の適合のことをこのように呼びます。

父ステイゴールド、母父メジロマックイーンの組み合わせでドリームジャーニー、オルフェーブル、ゴールドシップといった名馬を生みひとつのニックスが確立されました。

 

2018年に牝馬のアーモンドアイというスターホースが大活躍しましたが、3代前までは異系です。

ノーザンダンサーの45という配合ですが、サンデー系の牝馬にキングカメハメハ(直子ロードカナロア)という配合が現在のトレンドのニックスと言えるでしょう。

競馬初心者必見!血統用語④ブルードメアサイアー(母の父)

血統配合において最も重要なのはサイアライン(父の系譜)ではなく、ファミリーライン(母の系譜)であります

言い換えるならば、良血の牝馬に選ばれた種牡馬が成功すると言っても過言ではありません。

 

その観点から母馬の父というのは種牡馬とのニックスを計る上で非常に重要な存在です。

 

先述したメジロマックイーンを語れば、現役時代は最強馬の一角として活躍しましたが種牡馬時代にはこれといった後継馬を残すことができませんでした。

 

しかしその娘たちがステイゴールドとのニックスにより平成後期を席巻する産駒を生み出したのです。ここにロマンを感じずにはいられません。

最後に

今回は4つ紹介させて頂きましたが、血統を知ることが馬券的中につながるかといえば答えはYESorNOです。

ずるい回答ですが、現実的にレースになればコース形態や馬場状態、騎手の手腕やその日のコンディションなど状況は様々です。

 

ただこの状況に付加させる材料として自分の軸馬の血統背景を重ねてみると、よりエキサイティングな馬券構築ができるのではないだろうかと思います。

通算獲得賞金187684万円で歴代1位となった名馬キタサンブラックがいい例で、母の父がサクラバクシンオーというレジェンドスプリンターです。

父もブラックタイドでディープインパクトの兄弟ながら現役時代はマイルから中距離がベストの馬でした。

これだけの材料ならば菊花賞や春の天皇賞などの長距離レースを勝つ馬とは思えません。

しかし、よく目を凝らして血統表を見てみると

その答えが見つかるはずです。

血統背景を競馬を楽しむアイテムに加えてみるのも面白いですね。

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